小心者の仕事の悩み

日々の苦悩

「仕事がつらい」

 

今年に入って、そう思わずに起きれた日はない。

自分に今の仕事は向いてない。お客さんや社内のプロジェクトマネージャーから受けるプレッシャーに耐えうる心の強さを僕は持っていない。

 

皆はどうしてそんなに心が強いの?

愚痴ったものの、自分の環境はきっと悪くないんだと思う。

いや、むしろ恵まれている。

 

【環境ストレス】

会社はブラックじゃない。

プロジェクトによって夜中まで残業することがあるけど、それ以外は普通だ。炎上したときは仕方ないけれど会社はできる限りの努力はしていると思う。

普段は定時前後で上がっている。

掛け持ちしていたプロジェクトが落ち着いてからは、今のプロジェクトで残業することはあまりない。

 

でもつらい。

残業してないのに、今のプロジェクトが本当につらい。

 

 

【対人ストレス(社内)】

僕は社会人5年目になって昇進した。同期20人の中でも一番早い部類だ。

僕はきっと周りの人から認められている。

この前も「半期の表彰に推薦するね」って言われたりするし、プロジェクトでも僕がいなければ回らないと言われるリーダーになっている。

 

でもつらい。

そんなに僕を頼らないでくれ。

 

【対人ストレス(顧客)】

今担当している顧客は超大手だ。しっかりした会社で、プロジェクトへの期待は大きい。金額もでかい。

担当の人は細かところにうるさい。こっちが突ついて欲しくないところを突ついてくるし、できれば曖昧に終わらせたいところを正面から指摘してくる。時々言葉も棘がある。

全部こっちのせいじゃないじゃん、って結構思う。

 

と言いつつ、常識の範囲内だ。きっとこういう人はどこの会社にもいる。うちの社内にだっている。

プロジェクトチーム内でも「あの人は厳しい」って印象はあるかもしれないが、それを問題視するような人はいない。むしろベテラン勢は「厳しいけれど常識はあるし、交渉もできる相手だから今まで担当したヤバい客より全然いいよ」って思ってるのかもしれない。

 

でもつらい。

僕はこの人が打ち合わせにいると胃がキリキリする。

僕はzoomに繋いでいるだけの打ち合わせでもキリキリする。

 

 

 

 

実際に書いてみると、つくづく自分は恵まれた環境にいると思う。

 

でもこの仕事が辛いんだ。

皆どうやって日々のストレスを受け流してるんだ?

どうやって毎日を乗り越えているんだ?

 

気持ちをリフレッシュするために仕事終わりに走ったりするし、サウナ行ったり、休日はジムに行ったり、ドライブしたり、友達とフットサルしたりしてるのにいつまでも仕事が頭から離れないんだ。

月曜日が怖いんだ。

 

 

今年になって自分が鬱なんじゃないか、実はHSPなんじゃないか、と疑ったことがある。軽いネットの診断をしてみた。

多分違う。一部それらしい項目に当てはまったけど、該当する項目は明らかに少なかった。

 

だからこそ逆にわからない。病気でも体質でもないのに、普通なら誰でも乗り越えられるはずなのに、僕だけ苦しんでいるのか?

もしこれを読んだ人の中に、同じような境遇の人がいたら少しだけ苦しみを分かち合いたい。

 

SIの限界

 

パッケージ製品のメーカーに所属するエンジニアとして、そしてSIerのエンジニアとして働いてはっきりと分かったことがある。

SIはクソだ。

 

ほとんどの人が不幸になるこのビジネスモデルはとっくに限界を迎えているんじゃないだろうか。

 

まず客。

大概はプロジェクトが納期に間に合うか合わないかギリギリの攻防の末に納品され、運用が始まるもののさほど使いやすいわけでもなく保守費を垂れ流すだけのスクラップ。になることも多々ある。

大金を払ってゴミを買うこともしばしば。

 

そしてSI企業。

甘い見積もりは炎上必至。とはいえ見積が高いと他社に取られたり、顧客企業との関係性を踏まえるとあまり高い見積を出せないこともしばしば。

大規模プロジェクトだと何度もトラブルが発生し、残業・顧客からのクレームを耐え、なんとか納品できても使い勝手が悪いとか最後まで言われ続ける。

数年もSIをしていると炎上しないなんてことはありえない、と言っていいほどのリスクを常に抱えている。

 

下請け。

SIerの現場に派遣・業務委託などで参加し、開発を行う。

仕事をもらうためには自分たちほど技術がわからないSIer社員に頭を下げなければならない。

昔ほどブラックではないだろうが、力関係の差は歴然として存在する。

どんなに技術があっても自分から提案することはほとんど無く、言われたものを作るという仕事。

 

日本のITがSIerを中心に回っている間は、IT後進国と言われ続けるだろうと強く感じる。

SIerはITの発展や日本の発展、顧客企業の発展に重要な観点を備えないまま今に至っていると思う。

それはシステム構築する本質的な意味を考えていないということだと思う。

(正直顧客側も考えていないことも多々あるが)

 

SIerで働いて感じたことについての続きは次回。

 

ITエンジニアは社会を変えられるのか

 

僕は今年予定している転職でIT以外の業界を考えている。

僕の会社はIT企業なので、周りの人は転職先も転職元もIT企業であることが多い。

そんな中でなぜIT企業から出ようと思っているかを書きたい。

 

 

ITの効果は偉大だが、ITそのものに力は無い

僕はデータ活用をすすめる仕事をしているが、そんな中で思うのは「ITの効果はすごいけれども、ITそのもには大した力は無い」ということだ。

最近はDXとか言われてDX銘柄に選ばれた会社は株価が上がったりしており、IT後進国の日本では猫も杓子も「DX!DX!」「IT!IT!」とか叫んでる。ただ、データ活用という比較的DXなどと言われるようなIT領域を専門としている自分からすると、ITは銀の弾丸なんかではない。

 

ITという武器は非常に高度だが、結局は道具でしか無いということに気づかず、世の中はITへ過度な期待をしていると思う。顧客からもそういう雰囲気を感じることは多い。

でも結局武器の効果は所有者の力量に問われるのだ。

例えばSalesforceという草薙の剣の一振りで、とんでもない効果を上げている会社もいるが、その一方で剣を使い切れずゴミ箱に捨て「この刀はゴミだ」というユーザー企業もごまんとある。

 

ITの難しさは、どんなに強い武器でもそのままで自分たちに合うとは限らず、若干自分用にカスタマイズしなければならないところにもある。

また、そもそも武器に合う合わないがあるのも事実だと思う。

 

結局草薙の剣を持って草薙の剣たる一振りを放てたユーザーというのは、自分に合う武器の見極め、武器の微調整、そして振る修行を忍耐強くやり遂げたユーザーということだ。

 

この現実を体感した僕は、本当にすごいのは武器(=IT)ではなく、所有者(=ユーザー)ではないかと思っている。

 

ITエンジニアとして仕事をする意味

社会人も4年目になって、自分の仕事人生をどうするか考える時間が増えた。

そんな中で仕事をする意味というのは「この世界をより良くすること」じゃないかと思い始めている。

漠然とだが、仕事を引退するときや死ぬときに「自分がいたおかげで、この世界もちょっとは良くなったな」と思えたらそれが良い仕事人生と言えるんじゃないだろうか。

こんなことを考える中で次に思うのは、僕の今の仕事は世界を良くしているのか?ということだ。

 

 

正直に言ってNOだと思う。

 

 

先程の武器の話で言うと、僕の仕事は武器を売り、微調整し、振り方を教える仕事だが、正直こいつら武器を渡したところでなんの意味も感じられない客がいる。

また、独りよがりにやたらカスタマイズしたがるが、その実「前に持ってた刀がこうだったからこれもそうしろ」とか言って全然武器の特徴を活かせない要望をしてくることもある。

さらにこの客が「武器作ったし、俺の仕事完了!」とかいう考えの持ち主だと、せっかくの武器がその効果を対して見せることもなく朽ちていくのだ。

 

僕の仕事が社会的に意味を持つには顧客の力量がかなり影響する。

 

これが他者の問題。

 

もう一つ嫌なのが、そもそも僕たちはこの武器を教えるに値するとは言えないところだ。

 

IT企業(僕の中ではSIerやITコンサル)というのは顧客に「この武器はこんなことができて、すごくて、しかも私達はあなたに合った武器をいくつもの中から選び、カスタマイズをして使い方まで教えます」という仕事なのだが、その大半をIT企業はできていない。

 

ただ冷静に考えてほしい。

武器商人が武器の所有者として一流なのか、ということを。

 

  • ITの力を社会に反映する際、ユーザーの力量に左右されてしまう。
  • そもそもIT企業がITの力を社会に伝える力量をもっているわけではない

 

この2つの疑問を感じている僕は、IT企業ではなく事業会社へ転職する考えを持ち始めている。

 

ITを使った仕事の理想像

ここまで散々IT企業の仕事内容をこき下ろしてきたが、そうは言いつつもITの必要意義は十分に信じている。

これからもBIエンジニアとして培った経験は活かしたい。

そんな僕の今の理想は

  • 社会を良くするために直接行動している会社で
  • 事業そのものに直接関わり
  • その中でITの力を使って事業をサポートしていく

そんな仕事だ。

 

社会を良くするというと大げさだが、例えば食料自給率が低下している日本では農家は社会を良くするための立派な仕事だと思う。

そうした事業をしている会社で、情報システム部門などという社内御用聞きではなく、事業そのものに携わることで現場を理解し、その中でITに関する僕の経験やノウハウを使って事業をサポートしていきたい。

ITエンジニアとしての僕の単価はXXX万円もするが、僕が会社にいればそれと同等の仕事を他の社員と同じ給料でできる。しかも中の人間なので契約にも縛られず、会議の時間も最小限で済み、迅速かつより良いシステムの構築ができるんじゃないだろうか。

事業の発展に合わせて機能の修正・追加もリアルタイムに行っていける。

 

こういう仕事で今までITと無縁だった場所に新たな武器を届け、それが直接社会を発展さる効果を持つと思うとワクワクする。

 

また、エンジニア的な観点でもユーザー側のノウハウが身につくので、非常に貴重な経験だ。(正直コンサル業に対してはユーザーのノウハウをもってこそ真のコンサルなのでは?と思ってる)

 

 

最後に

こんなまだるっこしい文をブログで書くのは、「もしかしてこういう人を欲している会社の人がコメントくれたりしないかな?」なんて淡い期待があったりします・・・笑

 

今の仕事の都合を中途半端に投げたくないので、4月以降に転職活動をする予定です。

 

僕のような考えはエンジニアの中では少数派だと思うので、もし面白いやつだとか思ってくださった場合はお声掛けいただけるととっても嬉しいです。

 

長文お読みいただきありがとうございました。

おやすみなさい。

転職と技術と資産運用

 

あけましておめでとうございます。

2022年は自分にとって大きな転換点となる予定なので、今年の目標を書く。

 

転職

覚悟を持って転職を志し、妥協せず転職活動を行い、はっきりとした結論を導くこと。

今年は4月頃から9月あたりに転職活動を行う決意を固めている。

自分が大切にしたいことは考えとしてまとまってきているので、ブレずに転職活動をしていきたい。

新卒からIT企業で働いてきたけど、転職先はIT企業以外にしたいと思ってる。このへんはまた別の機会に考えをまとめる。

あと、今の会社が嫌で転職するわけではないので、仮に「転職しない」という結論を導いた場合は、今まで以上に覚悟を持って仕事を続けられるよう結論を導きたい。もし転職しない場合は今の会社での目標を改めて見直す。

 

技術

転職するにしてもシステムエンジニアとしてやってきた経験は活かしたいので、引き続き勉強を続けていく。

Web、ディープラーニングはある程度自分で開発ができるように、そして周辺知識を取り込んでいけるように。

あとDockerも気になっているので実際に使う機会を作っていきたい。

資格は気まぐれで受けたくなったら受ける感じで笑。無理に目標にはしない。

 

資産運用

2020年7月から株を初めて、2020年末では買ってたものの、2021年はマイナスとなってしまったので、2022年は収支をプラスにする。

友達から色々情報をもらうとついマネーゲームとしてやりたくなってしまうが、投資に関してもきちんと根拠を持って続けていく。

収支をプラスにするのは株の話になるが、貯蓄もできてきたので、株以外の運用方法も使って年末にはポートフォリオが整った状態にしていたい。

 

 

ちなみに今年は2月に転居、あと別会社に一年間出向していたが自社に戻ることになると思うので、その2つも転機になりそう。

 

仕事の悩みが消えない年越しだったが、来年末は晴れやかな気持ちで仕事もプライベートも向き合えるような一年としていきたい。

 

来年笑えるように頑張りましょう。

工数見積はつらい

2021年の仕事を昨日終えた。

出向で大手SIer社員として働いた今年は、去年自分が想像していた年末とは全く異なる場所にいる。

 

今年は内面的にも昨年とは全く異なる気持ちで年末を迎えている。

2022年は転職する意思を固めた。

 

これまでの3年間は社内でしか評価されない育成中の人間だったが、この3年がバネとなり、今年は社内外で仕事を認めてもらえた飛躍(?)の1年だったと思う。

やる仕事の内容もただの開発だけではなくなり、営業、プリセールス、見積もり、開発、PJマネジメント、人材育成など今まで経験していなかった多くの仕事に触れた。

その中で、「自分はこれからもこの仕事で食っていくのか?」という課題を考える時間が多くなったのだが、タイトルに有る工数見積はこの課題に対して「NO」という結論を導いた一因だ。

 

 

 

工数見積なんて大嫌いだ

今年まともな工数見積を初めて経験して、僕は工数見積というものが大嫌いになった。

「嫌な仕事」というレベルではなく、今後もこの仕事をずっとすると思うと精神的に自分は耐え難い。

僕が感じた精神的な負担は以下のようなもの。

  • 価格が高いの一声で工数削減を迫られる。なのに、見積り担当(自分)が工数を削ってPJが炎上したら責任を感じざるを得ない。
  • 未経験者ばかりの組織では誰も自分の見積をレビューできず、責任が自分に集中する(しているように感じる)。
  • 顧客と社内承認の板挟み。
  • 何もわからない奴らの理解と承認を得るためだけの資料作成に感じる不毛さ。
  • 結局のところやってみなきゃわからないという恐怖。

 

2つ目がなければいくらかストレスが軽減されるのかもしれない。

見積で見逃していた観点が頭に浮かぶたび、胃が痛くなる。

今年は見積したPJにそのまま開発者としても関わることになったが、自分だけでカバーしきれる規模ではないため、社外から来てもらう派遣社員や委託社員の方、それぞれの所属会社にも負担を強いることになると考えてしまい、暗い気持ちになる。

でも今のペースで仕事をこなすと、きっと僕の仕事は開発よりどんどんこういう仕事が増えていくんだ。そして何かあったとき、今は管理職が謝罪に赴くが、いずれそのお鉢が自分に回ってくるんだ。その時自分はこの仕事にやりがいを見いだせるかな?

そう思うと今の仕事を続けていく気持ちを持てない。

 

世の中には有名な見積手法がいくらか存在するが、結局経験頼みにならざるを得ないと自分は思っている。

しかもPJメンバーによっていくらでも工数は変化する。当たり前だ。

「このデータエクセルにまとめといて」程度の仕事でさえ、2時間で終わる人もいれば半日かかる人だっている。

なんなら自分がやるにしたって忙しいときはすぐ片付けるが、暇な日はのんびり倍の時間かけてやるときだってある。

所詮工数見積などというものはどこまで行っても皮算用でしか無い。

 

工数見積で必要なもの

ただ大切なのは工数見積の善悪ではなく、仕事をやる上での覚悟だと思う。

システム開発の予算を出すには時間×単価で工数を見積もる以外、ベンダー/顧客双方に納得感のある価格の導き方は僕もわからない。

それでも仕事としていく以上、ベンダー側の見積り担当は「この金額をいただければ責任を持って仕事をやりきる」という覚悟を持つ必要があるのだと思う。

世の中には自分が開発しないからと適当な見積で受注する無責任な輩もいるが、自分はそうはなりたくない。でも、覚悟を持ってやるなら、

  • 自分が開発者としてPJに関与すること
  • 期間・費用・メンバーもある程度自分の意向に沿った範囲内で組めること
  • 無意味な社内レビューではなく、有識者から適切なレビューをもらえること

この3点が整った環境を用意してほしい。

 

 

 

 

僕は今年出向したことで、大手SIerではこの環境が手に入らないことがわかった。

そして、自分の会社でもこの環境は手に入らないと思っている。(きっと見積をたくさんやる頃には開発者として関われないだろう)

 

SI業をしている限りこの問題を避けられないなら、違う道を若いうちから模索したほうが良いと考える2021年の年末。